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映画・ミュージカル


ここに書いている以外にも色々観ていますが、
ハズレ作は書く労力が勿体無いので、とばしています。ご了承を。

【劇団四季】SONG&DANCE 60 感謝の花束 ライオンキング アスペクツオブラブ
春のめざめ ブラックコメディ 赤毛のアン ウエストサイド物語
 オペラ座の怪人 壁抜け男  クレイジーフォーユー 鹿鳴館 夢から醒めた夢 
CATS 南十字星 異国の丘 コーラスライン マンマ・ミーア! 李香蘭 アイーダ
【映画】レ・ミゼラブル 阪急電車 ホリデイ 幸せのちから イルマーレ
 Shall we Dance? オペラ座の怪人 ターミナル


ミュージカル「ミス・サイゴン」(2014年9月15日ブログ)
ミュージカル「ジキル&ハイド」(2012年4月8日ブログ)
オペラ プラハ国立歌劇場 ヴェルディ「アイーダ」 (2009年11月8日ブログ)

2013年8月11日(日)
劇団四季「SONG & DANCE 60 感謝の花束」
SONG & DANCE 60 感謝の花束
 ミュージカルの名曲を詰め込んだ、四季創立60年の記念盤。どの曲も良かったが、インパクトの強かったものを6つあげてみました(ネタばれ注意)。知らない人にはさっぱりわからない内容ですが、ご容赦を。
 (1) 男2人による異色のアイーダ「迷いつつ」。(2) 熱唱を超えて爆唱とも言える芝さんのノリノリ「ジーザス」。(3)「お洒落が私の切り札」のびっくり変身ショー。(4) 絢爛豪華な「アンダー・ザ・シー」(「リトルマーメイド」への客寄せを目論む四季の戦略?)。(5)キャンドルを持った6人の混声ハモリが美しい「友達はいいもんだ」。(6) 歌い手もうまかったが、手前のダンサーの魅惑的な演技のほうに目がいったCATSの「メモリー」。

2012年12月23日(日)
映画「レ・ミゼラブル」
レ・ミゼラブル
 20年ぐらい前に一度舞台を観ているはずなのに殆ど印象がなく、ほぼ初見のレ・ミゼラブル。歌いながら話が進行するミュージカルは、映画としてはやや滑稽な感もありますが、舞台版では表現しきれないであろう時代背景が詳細に描かれ、とても楽しめました。緊張感みなぎるジャンバルジャンとジャベール警部の対峙シーン、自らの思いを隠しマリウスに尽すエポニーヌの歌、意地悪だが愛嬌のあるテナルディエ夫妻・・子役たちの1人1人に至るまで、みな良い味を出していました。特に、コゼットとマリウスが修道院を訪れジャンバルジャンを囲むラストシーンは感動もの。映画館を後にしても曲が口をついて離れない名作です。

2012年11月23日(金)
劇団四季ミュージカル「ライオンキング」
ライオンキング
 子役シンバの活躍ぶりがまずクローズアップされる「ライオンキング」ですが、見どころはやはり、父を失い逃避生活をしていた成人シンバが、呪術師ラフィキや死んだ父親の言葉をきっかけに王位継承者としての自覚を取り戻していくシーンでしょう。衣装や演技は端役の1人に至るまで洗練されており、特に冒頭とラストで動物達が勢揃いするシーンは圧巻。ティモンとプンヴァの大阪弁での掛け合いも絶妙でした(ちなみに9年前に名古屋で観たときは名古屋弁だった・・)。唯一気になったのが、成人ナラ(谷原志音)やラフィキ(茜りな)に比べ、歌唱力が見劣りしていた成人シンバ役ですが、これも未完成で荒削りなシンバゆえに、敢えて未熟さを演じているのだとすれば納得がいきます。

2012年8月4日(土)
劇団四季ミュージカル「アスペクツオブラブ」
アスペクツオブラブ
 5人の男女が織り成すラブストーリー・・といえば聞こえは良いが、内容はかなり過激。というより、登場人物たちの余りの節操のなさと急な展開に辟易してしまうかも。けれどもセリフがすべて曲にのり、美しい旋律で流れるように進むので、上品で優雅なミュージカルと言えます。
 1年ぶりの劇団四季でしたが、アムネリスの佐渡寧子が主演(ローズ役)を張っていたのでほっと安心。人気俳優が次々に劇団を去る四季ですが、今日の公演はみんな歌唱力が素晴らしく、層の厚さを感じました。
 特に第2幕でアレックス(中井智彦)に恋するジェニー(栗城唯)の演技は一見の価値ありです。

2011年5月21日(土)
映画「阪急電車〜片道15分の奇跡〜」
阪急電車 片道15分の奇跡

 悩みを抱えている人が偶然出会った人に救われたり、自分を変えるきっかけを作ってくれたり。どこにでもありそうな、そんな小さな出来事が幾つもちりばめられているこの作品は、不思議と心が温まり、爽快にもさせてくれます。意外にも(?)原作より面白く、中谷美紀や戸田恵梨香らのキャストが皆それぞれに輝いていました。ひとめ会っただけの女性2人が、それぞれ”人生の機微(きび)”を味わった後に小林駅で再会し、お茶に誘い合うラストシーンは、なんともスマート。こんなシーンが違和感なく受け入れられるのも、物語の舞台が「今津線」だから・・・このちょっとおしゃれで色んな顔を持つ路線を取り上げたことが良かったのでしょう。


2010年10月23日(土)
劇団四季ミュージカル「春のめざめ」
春のめざめ

 19世紀のドイツのお話で、大人たちに抑圧されたティーンエイジャーたちが、性や虐待、妊娠、自殺といった現実に直面しながら、前に生きる姿を描いた物語。どぎつい、ストレートな描写が多い「異色作」との印象も強いですが、それよりもみなぎる若者パワーを爆発させる役者たちの演技や歌に圧倒され、久々に感動を覚えました。それにオーケストラの生演奏が何とも絶妙で、更にステージ内にも客席が設けられて「観客との一体感」を演出するなど、工夫も見事です。そして何より、ベンドラ役の林香純さんの演技は素晴らしく、また観たいと思わせる清純派女優が、私の中でまた1人増えました


2008年11月29日(土)
劇団四季「ブラックコメディ」
ブラックコメディ

 若き彫刻家・ブリンズリーが婚約者キャロルの父親を我が家に招こうという日に突如停電発生!混乱の中、招かれざる客が次々訪れて、パニックがパニックを呼ぶという愉快なストーリーです。この演目を面白くしているのは「明暗逆転」の演出でしょう。つまり、灯りがついた場面では舞台は暗く、停電になると逆に舞台は明るく照らされるというもので、これにより誰にも見えないと思ってとる行動がひどく滑稽だったり、本人が気づいていないのに間一髪で危機をすり抜けたりします。私の好きな濱田めぐみさんがキャロル役で出演しているのもよかった。1時間半という短い時間の中に人間の面白みが凝縮された、隠れた名作だと思います。


2008年9月21日(日)
劇団四季ミュージカル「赤毛のアン」
赤毛のアン

 想像力豊かでおしゃべりな少女アンが、手違いで老兄妹に引き取られるも、皆の愛情に支えられながら素敵な大人の女性へ成長していく物語。何といっても、アン役の吉沢梨絵さんが最高でした。「夢から醒めた夢」の時も思いましたが、10代の“元気娘”を演じさせたら吉沢さんの右に出る人はいませんね。笑いあり涙あり、彼女の「変幻自在」とも言うべき演技に惹きこまれ、あっという間の3時間です。また、温かみある日下武史さん演じるマシューの、笑いを誘う独特の間(ま)が絶妙で、いい味出していました。家族の愛や友情、別れなど、しんみりさせる場面も多々あり、間違いなく大人も楽しめるミュージカル。演出も脚本も素晴らしく、本当にこれはお薦めです。


2008年3月16日(日)
劇団四季ミュージカル「ウエストサイド物語」
ウエストサイド物語

 1950年代のニューヨークを舞台に人種差別と愛を描いた不朽の名作。うちの父親もかつて某劇団でウエストサイドのドックを演じたことがあり、一度四季で観たいと思っていた演目でした。劇場の前に救急車を常駐させていると言われるぐらい激しいダンスは一見の価値あり。ストーリーの展開が急なので、初めてだとやや唐突に感じますが、名曲の数々、ジェット団とシャーク団の抗争に阻まれたトニーとマリアの愛の行方、何より華麗なダンスの数々と、久しぶりに見ごたえのあるミュージカルでした。

<追記>
 この日のドック役で好演していた立岡晃さんが、この公演からわずか2週間後に、急性心不全で亡くなられたそうです。
 ご冥福をお祈りします。


2007年5月5日(土)・7月17日(月)
劇団四季ミュージカル「オペラ座の怪人」
オペラ座の怪人

 醜い顔に劣等感を持ち、屈折した方法でしか愛の表現ができないファントム、ラウルとファントムの狭間で揺れ動く歌姫・クリスティーヌの心の動きを音楽で綴った不朽の名作。舞台衣装が圧巻の「マスカレード」、怪人がクリスティーヌを舟で連れ去る幻想的なシーン、美しい音楽に独唱など見どころは満載ですが、難しい曲が多いがために俳優の歌唱力の差が如実に表れる残酷な演目でもあります。観る方もここは目をつぶり俳優それぞれの個性と割り切り、いろんなラウルやクリスティーヌを味わうほうが良いかも。カーテンコールでもニコリともしない高井治ファントムのクールさは一見の価値ありです。


2007年6月30日(土)
劇団四季ミュージカル「壁抜け男」
壁抜け男

 ごく普通の公務員が壁抜けできる能力を身につけ、一躍ヒーローとなる痛快な物語。主人公のデュティユルを演じる石丸幹二さんが、コミカルなシーンをお茶目に演じるところも含め、最高に格好よかったです。それと「オペラ座の怪人」の高井治さんが出演していて、しかも部長&刑務所長&検事の3役を1人でこなし、びっくり。壁抜けシーンのトリックの数々、1940年代のパリ・モンマルトルの雰囲気を巧みに演出するピアノ・リード・パーカッションの客席前方での生伴奏、客席みんなで歌うカーテンコールなど、工夫もたっぷり。疲れた時に観るには最適の、癒しのミュージカルです。


2007年4月15日(日)
映画「ホリデイ」
ホリデイ

 嫌なことを全部忘れ、自分の環境を変えたいと思ったことは誰にでもあるはず。でもこの映画は、地球の反対側に住む2人の女性が本当に住む家を交換して全く新しい生活を始めてしまうという、嘘のような物語です。主演の4人がそれぞれ魅力的ですが、老人(イーライ・ウォラック)や2人の子どもら脇役陣もいい味出していました。個人的には老人のリハビリを手助けするアイリス(ケイト・ウインスレット)、ユーモアあふれるマイルズ(ジャック・ブラック)が特に良かったですね。音楽も爽快だし、レンタルDVD店のシーンでは某大物俳優のびっくり出演があるなど、随所に工夫が見られます。


2007年2月3日(土)
映画「幸せのちから」
幸せのちから

 ホームレス同然の生活から這い上がり、株式ブローカーとして成功したクリス・ガードナー氏の実話に基づく物語。暮らしは日に日に悪くなるのに、息子への強い愛情を持って毎日を懸命に生きる主人公(ウイル・スミス)の姿に、とても感動させられました。でもこの人、一生懸命なだけではないんですね。ルービックキューブを簡単に解いて見せるほどの頭脳もあるし、変な格好で面接に臨むことになってもそれを切り抜ける度胸や人心術も持っています。人との出会いを最大限に活用して仕事の成功に結びつけるところなど、ビジネス成功の虎の巻として観ても面白い。子役の子も素晴らしく、私にとっては久々のヒット作でした。


2006年12月9日(土)
劇団四季ミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」
クレイジー・フォー・ユー

 1930年代のアメリカ・デッドロックを舞台に繰り広げられる、銀行の跡取り息子と劇場オーナー娘の恋物語。最大の見所は、タップを中心とした躍動感あふれるダンスの数々でしょう。不況の中でも劇場再建へ前向きに生きる人々の姿には共感できるものがあります。でも、ノリが軽すぎて、人物の心の動きが丁寧に描かれていないためストーリーに奥行きがなく、私にはやや物足りません。主演俳優の歌も決してうまくはなく、3時間の上演時間が非常に長く感じました。もっとも、楽しいミュージカルには違いないので、嫌な事を忘れたい人やスカッとしたい人にはお薦めと言えるかもしれません。


2006年10月7日(土)
劇団四季 演劇「鹿鳴館」
鹿鳴館

 文明開化を迎えた明治の日本を舞台に、伯爵夫婦や昔日の恋人、親子が織り成す愛と憎しみのドラマ。いつもは、京都劇場の長いエスカレーターを上るとミュージカルの世界に浸れるのに、この「鹿鳴館」は普通の演劇で、わかってはいても、最初はギャップを感じてしまいました。しかし、深みのある台詞の1つ1つが洗練されており、三島由紀夫の原作を読んで描いていた私のイメージを、さらに豊かに肉付けしてくれて、見応えはありました。特に凛とした野村玲子の朝子役は素晴らしい。この演目は、ぜひ原作を読んでから観劇することをお薦めします。


2006年9月24日(日)
映画「イルマーレ」
イルマーレ

 キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックが「スピード」以来、12年ぶりに共演している話題作。2004年の「湖の家」に生きるアレックスと2006年の「湖の家」に生きるケイトが恋に落ちるという話ですが、「時空のねじれ」は理解するのが難しい!終演後も、腑に落ちたような、そうでないような、すっきりしない気分でした。結局2人が結ばれたのが2008年・・とすれば、彼は彼女に助けてもらってから、さらに2年も待ったということなんでしょうか?まあ、どうせフィクションなんだし、あまり深く考えないほうがいいのかも。挿入歌も結構ムードあるし、今年1番のデート向き映画であることは間違いありません。


2006年6月18日(日)
劇団四季ミュージカル「夢から醒めた夢」
「夢から醒めた夢」チラシ
   

 「夢の配達人」に導かれた少女ピコが、夜の遊園地で幽霊の少女マコと出会い、1日だけ生死を入れ替わるという楽しいストーリー。ディズニーを思わせる開演前の華やかなロビーパフォーマンスから、そのままの流れで幕が開くのがいいですね。それに、ピコの冒険を物語の軸に据えながらも、災害や戦争の犠牲となった外国の子どもたちを登場させるなど、問題提起もしていて厚みがあります。特別うまくはないけど躍動感あふれる演技の吉沢梨絵さん(ピコ役)は、私のお気に入りの1人ですが、デビル役の川原洋一郎さんもいい味出してました。ぜひまた観たい作品です。


2006年4月23日(日)
劇団四季ミュージカル「CATS」
CATS
   

 ストーリーはないに等しく、これといった主役はないけど、逆に言えば、出演者1人1人の高い技術力とチームワークがこれほど求められる演目はないでしょう。振り1つをとっても、20年の年季を感じる、素晴らしい舞台でした。それに、出演者と観客との距離を縮めるために、様々な仕掛けをしている点も良いです。客席の通路も舞台の一部に使われているため、すぐ横に俳優が来ることもあるし、カーテンコールで客席まで来て、観客の1人1人と握手をしてくれるのも嬉しい。ただし、円形の舞台を180度取り巻くように席が並ぶため、端っこの席だと、殆ど横顔しか見えないという破目になります。


2006年4月21日(金)
劇団四季ミュージカル「南十字星」
南十字星

 インドネシアを舞台に、日本兵や現地人の視点で描かれた戦争三部作ファイナル。当時の戦争のあまり知られていない側面をあぶり出した点では、前二作より上。戦後のインドネシアの独立に日本軍が一役買ったなどと、日本に都合の良い捉え方も目立ちますが、インドネシア駐留は対米戦争を睨んだ石油資源確保のためであって、いざ戦況が苦しくなると現地人への虐待や略奪を行ったということも、しっかり伝えています。「BC級戦犯」の裁判のことも、初めて知りました。ミュージカル作品としてどうだと言われるとやや疑問符がつきますが、歴史を学ぶ材料としては、良いと思います。


2006年3月12日(日)
劇団四季ミュージカル「異国の丘」
「異国の丘」CDラベル

 中国高官の令嬢との恋をきっかけに日中和平の実現に奔走し、最後はシベリアで亡くなった近衛文麿首相の息子をモデルに描いた大作。同じ戦争三部作でも、「李香蘭」より断然良かったです。特に、飢えと寒さに苦しむシベリア抑留者たちが全員で唄う「明日への祈り」や、死を悟った長老が仲間たちに遺言を託す場面には、涙が抑えられません。また、秀隆役の石丸幹二さんが抜群に上手く、それに応えるかのように、愛蓮役の木村花代さんも渾身の演技!7回も続いたカーテンコールではブラボーが飛び交う中、出せるものを出し尽くした石丸さんのすがすがしい笑顔が、大変印象的でした。


2006年1月14日(土)
劇団四季ミュージカル「コーラスライン」
「コーラスライン」のパンフ

 観る前は、華やかな歌やダンスが見どころかと思ってましたが、それは間違いでした。このミュージカルは、舞台のオーディションに挑む17人が、それぞれの生き様を語る・・それ自体が大きな魅せ場となっています。舞台装置は大きな鏡が回転するだけ、出演者の衣装変えもカーテンコール時の1回だけと、至ってシンプルな演出ですが、厳しい世界にいる舞台人たちの強い思いがよく表現されていて、とても良かったです。終演後、興奮さめやらずに誰もいない舞台の真下まで来てみると、なんと摺り跡だらけ!出演者たちの運動量のものすごさがわかりました。


2005年2月13日(日)・11月20日(日)・2006年5月27日(土)
劇団四季ミュージカル「マンマ・ミーア!」
マンマ・ミーア!のパンフ

 自分の父親がどんな人なのかわからない、そんな娘ソフィが母の日記を盗み読むと、父親の可能性がある人物がなんと3人も!それなら3人とも自分の結婚式に呼んでしまえ・・という、単純でコミカルなストーリー。「ABBA」の音楽は素晴らしいし、テンポも早く面白い、観客総立ちとなるカーテンコール・・・文句のつけどころは殆どないが、わがままな私は、ちょっと軽すぎるなあ・・って思ってしまう。それに、保坂知寿さんのドナがすごく上手だっただけに、2回目を観に行った時は、そのギャップに少しがっかり。誰が演じようが常に高いレベルを願うというのは、無理な注文なのでしょうか。


2005年12月3日(土)
劇団四季ミュージカル「李香蘭」
李香蘭のチラシ

 日本人でありながら中国人女優として生きなければならなかった李香蘭(野村玲子)の半生を描いた物語。昭和史のおさらいをしているようでしたが、日本軍に虐殺された中国の民衆の姿や、戦地に赴く青年たちの悲壮な思いが描かれるなど、「戦争」が何をもたらしたかを真正面から捉えています。最後の裁判官のセリフで、「憎しみを憎しみで返すなら、争いはいつまでも続く」とありましたが、全く同感ですね。キャストの中では、川島芳子役の濱田めぐみが異彩を放っていました。エンターテイメント性は薄いですが、憲法改正の動きがある今のこの時期、ぜひ多くの人に見てもらいたいです。


2005年6月7日(火)・7月2日(土)・9月4日(日)
劇団四季ミュージカル「アイーダ」
「アイーダ」のパンフ

 開幕前に主演のお二人にお会いしていたから、ひいき目が多少入っているかもしれない。でも、それを差し引いても、このミュージカルは最高です。古代エジプトを舞台に繰り広げられる永遠の愛の物語は、シンプルなストーリーなのに、泣けてしまう。特に、濱田めぐみアイーダが歌うナンバーは、どの曲も唸るほど上手い。四季のレベルの高さは周知のとおりですが、その中でも濱田めぐみは僕の中でも別格ですね。阿久津陽一郎のラダメスもよく似合っていたし、アムネリスの佐渡寧子、ゾーザーの沢木順もはまっていた。チケットが取れればまたすぐにでも観に行きたい作品です。(2006年11月3日福岡公演レポートはこちら


2005年4月30日(土)
映画「Shall we Dance?」
「Shall we Dance?」のチラシ

 僕は日本語版を観たことなしにこの英語版を観たのですが、まあまあでした。ただし、日本語版を後で観ると、やはり日本語版のほうが日本人には共感できるかなあ。誰かに見られないかとびくびくしながらダンス教室の門を入っていくシーンは、リチャード・ギアのような格好いい奴より、役所広司のほうがぴったりくるもんねえ。女性目当てで何かを始めるというのは、ちょっと恥ずかしいけど、いつの間にかダンスの持つ魅力にのめりこんでいく。僕も気づいたら、映画館の中でステップを踏んでいました。今度、妻に内緒で、ダンス習いに行こうかな(笑)


2004年1月29日(土)
映画「オペラ座の怪人」 
「オペラ座の怪人」のチラシ

 パリのオペラ座で怪事件を引き起こすファントムの、悲しくも美しい恋物語。ファントムの出生の秘密など、四季の舞台では充分に表現しきれなかった隙間のシーンが丁寧に描かれていて、とても見応えがありました。でも、映画は所詮映画であって、ナマの舞台の迫力には到底及びませんね。四季の「オペラ座の怪人」の大ファンであり、舞台を何度も間近で観ている私は、つい比べてしまうのですが、歌も演技も、四季の俳優陣と比べると少し見劣りしました。あと、一緒に観た妻は「歌ばかり続いてしんどかった」と言っていたので、ミュージカルファン以外の人には、ちとつらい映画なのかもしれません。

2004年12月30日(木)
映画「ターミナル」
「ターミナル」のチラシ

 軽快かつコミカルに話が進むので時間のたつのを忘れるほどで、私が観た映画では久々の傑作でした。フライト中に祖国がクーデターで消滅し、ニューヨークの空港で入国を拒否されたナボルスキー(トム・ハンクス)が、空港の中で数ヶ月もの間待たされるというお話ですが、この主人公からは悲壮感を感じさせず、友達作るわ恋もするわ、事件解決してヒーローになるわで、八面六臂の大活躍。空港という限られた空間で、こんなに沢山のエキスをちりばめるスピルバーグはさすがだと思いました。1つ物足りなかったのは、いい感じになっていたアメリア(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)との結末が、中途半端な感じで終わってしまったところか。


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