現在のサイト位置:ホーム波乱万丈旅行記>北海道旅行記(2000夏・札幌編)

〜札 幌 編〜

8月5日(土)

 「また雨!?」
 このメンツで遠出をする時に必ずといっていいほど出る言葉であったが、今回もまた例に漏れなかった。千歳空港への着陸が近づき、飛行機の小窓から外を見ると雨雲に霧がかかっている。朝、伊丹を出発した時には快晴だったのに・・・・。

 同じ飛行機に乗っているのは、タム・ケン・アキ(いずれも仮名)。3年前の9月にこれとほぼ同じメンバーで北海道を訪れたことがあるが、その時の俺はほとんど単独行動をとった。馬見物を至上の幸福と考える彼らに対して、俺はまだ見ぬ雄大な釧路湿原や摩周湖に憧れを抱いていたからだ。けれども、これで北海道も3回目(スキーは除く)。今まで自分の知らなかった世界を体験したいと思い、今度は彼らと行動を共にすることにしたのである。
 今回の旅行の重点は、3日目以降の北海道大学のキャンバスにて。う〜ん、悔しいけど関学よりも上かな?「馬」との触れ合いに置かれていた。

 飛行機は無事着陸。今にも雨が降りそうな天候であったが、さすがに北海道は涼しかった。
 札幌に着くと一行は二手に分かれ、タムとケンは早速馬と触れ合うべく札幌競馬場へ。そこまでつきあっていられない俺は、アキと札幌市内を観光することにした。

 札幌駅から大通公園へ向かって歩いていくと、懐かしの「Y印パーラー」を発見!
 7年前(大学の2回生の時)、聖歌隊の演奏旅行で初めてこの地を訪れた時にここで“エクセレント”を食してからというもの、俺の心の中でY印パーラーは札幌の代名詞となっていた。けれどもこの夏世間を大きく騒がせたY印、業績不振でつぶれてはいないか気になっていたのだが、中を覗くととても繁盛している。
 けれども、腹が減っていた俺達の目的はアイスクリームにあらず、大通公園近くのラーメン屋。少し未練はあったが、今日は通り過ぎることにした。
旧道庁前。中は赤じゅうたんが敷き詰められ、とても高貴な雰囲気が漂っていました。
 「ラーメン大公」に着くと“昔なつかしラーメン(750円)”を食べた。ゆで卵やメンマ・チャーシュー・ネギ・ほうれん草・パンの薄切り(?)など、具が沢山のあっさりした醤油味のラーメン。札幌ラーメンのイメージには程遠かったが、これはこれで旨かった。
 この後、大通公園・旧道庁・北海道大学・円山公園・裏参道・サッポロファクトリーを廻って、夕方、再び4人は合流した。

 タムとケンが大方の予想通り、散々負けて帰ってきたので、反省会を兼ねてサッポロビール園でジンギスカン料理を食べた。仕事で京都に取り残されたマサ(仮名)から「下戸のアキ以外はジョッキで最低5杯は飲むように」との指令が出ていたが、そんなことは俺にとっては高さ20センチのハードルを飛び越えるよりも容易いことであった。
 むしろ、この日格闘したのは旅行前から患っていた口内炎。1週間ほど前から舌の右奥が非常にしみて、その痛みが頭にまで響くほどの重症であった。この時点では大分快方に向かってはいたが、焼肉は左の奥歯だけで噛み砕き、ビールも顔を左下に大きく傾けて飲まねばならなかった。そこまでして飲まんでも!と言われそうだが、旅先で飲むビールは非常に旨く、4人ともハイテンションであった。

 ビール園には若い女性店員が多かった。勢い余ったケンが、この店で一番可愛かったミドリちゃん(仮名)に声をかけて一緒に写真を撮ってもらうなど、“旅の恥は掻き捨て”を大いに実践した。(ついでに俺もその写真の中に入った。)
 一方、なんとか目標の5杯を達成したタムは、席をはずしたままなかなか戻ってこなかった。もしかすると、志賀高原・八方でのスキーに引き続き通算3回目の行方不明事件勃発・・・かと思いきや、単にトイレの個室で熟睡していただけのようだ。

 一行を乗せたタクシーが宿泊のホテルに着くと、4人はそのまま深い眠りに落ちた。
(ただし、唯一ビールを飲まなかったアキだけは、ちゃっかり浴槽にお湯を入れ「バブルバス(森林の香り)」を放り込んで、一人だけ優雅に風呂していたらしい。)
「小樽・積丹編」へ

旅行記目次へ戻る