現在のサイト位置:ホーム波乱万丈旅行記>2010年蔵王スキー旅行記

2010蔵王スキー旅行記
 宿泊代が3泊合わせて9400円(しかも2夕食3朝食付き)。伊丹〜仙台間の飛行機代が往復で22000円という、破格の安さ。ほぼ年1回のペースで行っている同期スキー旅行も今年で14年目ですが、今回はマサ・ケン・Yaeのほか、ケンの高校時代の友人であるUnderdog氏が参戦し、4人で思い切りはじけてきました。

1日目(1月23日) 仙台で牛タンといえば「利休」!
「利休」の牛タンランチ。 
 それほどまで旨い店と聞かされては、行かないわけにはいかない。
 「利休」は仙台市内のあちこちに店舗を構えているチェーン店だが、いざ着いてみるとお昼時のためか、どこも行列の人だかり。「仙台駅店」「西口本店」「本町店」の3店舗をわたり歩き、本町店でやっと店内に入ることができた。

 そして、待つこと10分。しかし待った甲斐はあった。厚さ1センチ近くはある極上のタンは、食べ応えも充分。全く違う食べ物のようであり、これを味わえただけでも仙台に来て良かったと思った。

仙台名物、ずんだもち。 そして食後には「ずんだ茶寮」へ入りずんだもちを味わった。スキーに来たはずなのに、いきなり食べまくり旅行と化している。

 仙台から山形まではJR仙山線で移動したが、片道1110円なのに、往復きっぷを買うと、2枚で1500円で行ける!マサはこのようなお得情報をいつも抜け目なく調べてくれるのだが、確かに、知ると知らないとでは大違いである。

 仙山線は古い車両だったので座席は硬く、狭く、座りづらかったが、前日までの仕事の疲れが残っていたのか、いつの間にか眠りに入り、気づいたら山形駅に到着。

山形屋台村の風景。 山形では、さくらんぼと蕎麦の地ビールが飲めるという「かくれ居酒屋 桜桃の花」で、飲みまくる予定だったが、団体客が予約していてあえなく門前払いを食う羽目になった。2度も足を運び、「地ビールさえ飲ませてくれるのなら、地べたに座っても構わない」と必死で懇願を続けたが、バイト店員の頑ななまでの官僚的応対に阻まれ、あきらめざるをえなかったのである。
 しかも、20分ほど歩いた先の「山形屋台村」も、なぜか盛況で入れず。これというのも、山形には娯楽が何もなく、屋台で飲むしか山形市民の楽しみがないからに違いない。結局、この日の晩は、七日町の「浜の漁師居酒屋」で海の幸などを味わい、山形駅前の、1泊3400円(朝食おにぎり付き)のホテルに泊まった。

2日目(1月24日)
 朝、おばちゃんが目の前で握ってくれる手作りおにぎりを食べた後、山形駅前からバスに乗ると、約40分で蔵王バスターミナルに到着。雲一つない快晴とはこのこと!最高のコンディションの中で、スキーを満喫した。
蔵王の素晴らしい景色。
 蔵王のゲレンデは東北随一の広大なもので、ひと通り廻るだけでも大変なことだった。コース同士を結ぶ通路は殆どが平坦な道になっているので、スキーをこがねばならない場所がたくさんある。滑るのは楽しいが、こぐのはとてもしんどかった。
蔵王名物の「樹氷」。 
 ロープウエーに乗って地蔵山頂付近までくると、樹氷を見ることができた。4年前にここへ来た時は、夜の樹氷ライトアップも観に行ったものの、2500円も支払った割には氷点下20度以上の恐ろしい寒さを体験しただけ。まるで良いこともなかったので、今回は昼間見るだけで充分としたのである。

 夕方にスキーを終えて、「ホテルハモンドたかみや」にチェックイン。4人1室10畳の筈だったが、実際には10畳×2=20畳で、間にふすまで仕切りもあった。これで1泊2食付き3000円(えらべる倶楽部割引後)は実に安い。しかも、Underdog氏だけは会社から1泊5000円もの補助がつくらしく、自山形県限定ぶどうの発泡酒。己負担額がなんと1000円であることが判明!他のメンバーから羨望の眼差しを受けていた。

 風呂の後の夕食は、お造り・天ぷら等の和のコースに加え、中華のバイキングもついて大満足。

 そして食後は、恒例行事になっているUNO大会が開かれた。酒屋やコンビニで買ってきた缶の地ビUNOの成績表。(証拠書類)ールを飲みながら、マサとUnderdogとYaeの3人が追いつ追われつのデッドヒートを展開。深夜0時過ぎまで続いた3時間余りの熱闘は、ディフェンディングチャンピオン・Yaeが逆転優勝を成し遂げ、めでたくお開きとなった。

 消灯後はこれまた恒例の、マサの激しいいびきに悩まされることになったが、勝利の美酒に酔った私は寛容なこころでこれを受け入れ、深い眠りについたのだった・・・。


3日目(1月25日)
 ゆっくり起きて朝風呂に入り、朝食をとった後、9時半過ぎにゲレンデに向かって出発した。これが10年前であれば、「1分でも早く滑りたい」と朝の6時半には起きたものだったが、その頃からは考えられない程のゆったりスタートである。

 この日も午前中は天気が良かったが、昼前から徐々に雲行きが怪しくなってきた。早めにとった昼ごはんは、北欧風のポップな音楽が流れる一見洒落た外観のレストランだったが、入ってみると全くどこにでもある、「カレーライス」しか置いてない田舎食堂だった。前日の昼食もカレーをチョイスしていた私は、違うメニューにしておけばよかったと、ちと後悔・・。ビールも飲みたかったが、ここはぐっと我慢した。
 
 そしてスキーを再開したが、午後3時頃になると急に視界が悪化。先頭を滑っていた私はコースを間違え、皆からはぐれてしまった。スキー場での「迷子」は、たむ氏の代名詞であったが、嫁の「第2子出産」を控えた彼は今回は参加見送り。

 まあ、それはさておき、だだっ広いゲレンゲも、こんな時は大変だ。リフトで上に上がったものの、他にスキーヤーもおらず、目印も何もなかった。目の前は360度、どちらを向いても絵の具で書いたような「真っ白」なもやが眼前に広がっている。やむを得ず、コブ斜面を背中滑りで転がりながら、所々に灯った照明を頼りに、命からがら目的地にたどり着き、ようやく皆と合流することができたのである。

 ひどい目にあった昼間の疲れを癒そうと、この日の晩は外湯を巡った。系列のホテルの温泉なら無料で入れる特典を使い、20分ほど歩いて「ルーセントたかみや」へ行った。そこは露天風呂もあって、良い湯であった。それにしても、他の3人の長風呂ぶりには感服するばかり。さすがに日本中の温泉めぐりを趣味としている彼ら、温泉への情熱も人並みはずれていた

 夕食後は、「月山ビール」を飲みながら、連夜のUNO大会開催。この日は、JTBから携帯に連絡が入り海外挙式の日取りが決まったばかりのケンが、序盤戦は「幸せモード」全開で絶好調。途中までYaeを最大4勝差をつける独走状態であった。ところが、徐々にUNOチャンピオンとしての豪腕を発揮しだしたYaeが、最後はクビ差で差しきり、2夜連続の優勝を成し遂げたのである。

ずんだロールケーキ。4日目(1月26日)
 朝9時40分、蔵王を後にして、山形駅からまたJRに乗って仙台へ。初日も行った「ずんだ茶寮」で、今度はずんだロールケーキを食べた。この日は時間に余裕があったので、これまでの旅の話や地ビールの話をしながら、2時間ほど店内に滞在。

 夕方のビール園まで時間があり、他の3人は時間を持て余しているようだったが、独眼竜政宗のファンである私は、一度仙台城跡へ行ってみたいと思い、1人で「るーぷる仙台」という観光客向けの循環バスに乗った。

仙台藩祖・伊達政宗の像。 しかし、これが大失敗であった!仙台市内の観光名所を1通り全部廻るため、恐ろしく回り道をさせられる羽目に。直線距離で10分少々だと見込んでいたのに、なぜか30分以上もかかってしまったのである。

 しかも楽しみにしていたはずの城跡見学は、実質わずか10分で終了してしまった。城跡から見える仙台の町並みは見事だったが、それ以外に見るものといえば、政宗の銅像ぐらいしかなかったのである。仕方なく、隣接している「青葉城記念資料館」へ700円も払って(←適正価格は200円程と思われる。)、伊達家ゆかりの仙台ビール園正面。甲冑やら書簡やらを見てきた。資料館の物産店にあった政宗のフィギュアを自分土産に買ったのが、せめてもの慰みであった。

 早めに仙台駅に戻った私は、ストレス発散に「伊達の牛タン」や「伊達政宗ビール」をたんまりみやげに買って、再び皆と合流。

 色々あったスキー旅行だったが、最後は「仙台ビール園」での乾杯で「締め」た。ビアレストランは全国に点在しているが、どこもキャパが大きい割には客が少ないのが常。この「仙台ビール園名取本館」にも、客は僕ら4人のほか、1グループだけしかいなかった。そんな、ほぼ独占状態の中、平日の早い時間からビール4種類を飲み比べ、ジンギスカンを味わいながら、最後の晩餐。また夏も、そして次の冬も、共に旅することを約束して帰路についた4人であった。
左からUnderdog、マサ、ケン、Yae。

−完−


旅行記目次へ戻る