現在のサイト位置:ホーム波乱万丈旅行記>北海道旅行記(2003秋・ナゴヤドーム)

ナゴヤドーム胴上げ観られなかったツアー
1日目 9月13日(土)
 
 1ヶ月も前から計画していたナゴヤドーム観戦ツアー。どうせ観るなら阪神の18年ぶり優勝の瞬間を観たいと、前もって中日阪神戦のチケットを(土・日の2試合続けて)入手していたが、まさか本当に「マジック2」となって、この土・日を迎えることになろうとは思わなかった。

優勝を目前に足踏みする阪神だが、試合前は報道陣でいっぱい。 しかし、土曜の試合前の時点では、阪神が勝ち、かつ広島とヤクルトの両方ともが負けてくれないと胴上げはないという厳しい条件。しかも阪神がデーゲームでヤクルトがナイターでやるため、今日勝ったとしても、胴上げを観られるかどうかはわからないという状況であった。

 早朝、JRの在来線で京都を出発。米原乗り換えで名古屋まで、約2時間10分だ。更に地下鉄を乗り継いで、遂に決戦の地・ナゴヤドームに到着した。この日の私は1人でパノラマ自由席に座ることになっていたので、バックネット裏から少し1塁寄りのベストポジションを早々に確保。試合前の練習を観るなどしてのんびりしていたところ、ついに噂の負け男・友人のマサに遭遇してしまった。
 
 マサはこの中日vs阪神3連戦の全試合分のチケットを持ち、前日の金曜日から仕事を休んで、意気揚々と名古屋に乗り込んでいたのだ。彼が今年球場で観戦した時の阪神は0勝4敗。今年の阪神の勝率(.630)からは想像もできない数字だ。今思えば、阪神のために、そして全国のファンのために、彼を試合前にドームから追い出すべきだったと思う。

ナゴヤドーム。1階席のほとんどは年間予約席だという。でもほとんど阪神ファンだった・・。 そんな彼がドームに来ていることも知らず、この日の試合は予定通り午後3時にプレイボールとなった。
 1回表、金本・檜山・アリアスの3連打速攻で阪神が2点を先取した。しかし、その裏には早くも悪夢が待っていた。なんと、先発のムーアが5本のヒットを浴び、1回も持たずにノックアウトをくらったのである。
 
 そして、ひどかったのはこの後だった。後から出てくる阪神のピッチャーが揃いも揃ってノーコンなのだ。フォアボールは連発。エラーも続出。一方、攻撃のほうもここぞという所で1本が出ない。
 スコアだけ見れば7−9の惜敗だったが、内容は非常にお粗末で、ストレスばかりがたまる試合であった。

1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪神
中日 ×
<阪神投手>ムーア→谷中→藪→吉野→石毛→金沢
<中日投手>紀藤→久本→遠藤→バルデス→落合→岩瀬→大塚


 さらにこの日、マジック対象のヤクルトと広島が揃って勝ったため、マジック2はそのまま。この時点で、翌日の目の前の胴上げは、ほぼ絶望となってしまった。



2日目 9月14日(日)
 
1塁側には中日ファンも混ざっていたが、8割方阪神ファンで埋まった。 この日は、ケン・マサと3人でパノラマ自由席で観戦した。胴上げ云々よりも、とにかく勝ちたい。マサの連敗記録は昨日で「5」に伸ばされたが、今日も負けたら私まで負け男扱いされかねない。なんとかそれだけは避けようと、昼飯に「矢場とん」(名古屋駅エスカ地下街)の味噌カツ弁当を食べ、縁起をかついで臨んだ。しかし、この日の阪神は昨日にも増して悲惨であった・・・。

 打てない、守れない、走れない。これが優勝をするチームとは到底思えなかった。ランナーがアウトカウントを間違えてダブルプレーを食らった時には隣りに座ったグループは、あまりの情けない戦いぶりに呆れ果てて、6回で帰ってしまった・・。、わざと負けにいっているのかと思ったほどだ。もう監督や選手の心の中では、翌日の地元甲子園での胴上げを決めていたに違いない。

 結局、ほとんど見せ場はないまま、0−5の完封負け。ヤクルトと広島の両チームはまたも勝って、土曜の試合前に「2」だったマジックは、私が観に行った2日間でついに1個も減らなかったのだ。

上ひつまぶし。ひさしぶりにうなぎを食べました。 惨めであった。今季の観戦成績が0勝3敗となった私も、これでれっきとした負け男の仲間入りである。「負け男の会」の名誉会長のレッテルを貼られたマサは、「当面、応援に行くのは自粛する。」と気を落としたが、これで今シーズンの観戦成績が0勝6敗になったのだから無理もない。マサとケンは「やけ酒や。」と言い残し、栄の街に消えていったが、私は「しら河」(栄三丁目)で“上ひつまぶし(1,400円)”を食べると、早々に京都へ帰った。

1 2 3 4 5 6 7 8 9
阪神
中日 ×
<阪神投手>福原→谷中→吉野→藤川
<中日投手>平松→久本→バルデス→落合→遠藤


追 記
 翌日、「負け男」たちが球場から姿を消し、甲子園に戻った阪神の選手たちは「水を得た魚」のごとく生き返り、あっけなく18年ぶりのセ・リーグ優勝を決めた。こんなに強くなったのに、僕らが応援に行ったせいで胴上げの日が延びてしまって、本当にごめんね。リーグ優勝、おめでとうございました。


旅行記目次へ戻る   ホームへ戻る