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〜日 高 編 (2)〜



8月8日
(火)


 朝、目が覚めると、カーテンの隙間から見える空の色が青に見えた。
 気のせいだろうか。
 いや、違う!カーテンを開けると、今日は正真正銘の晴天!この時ほど、天気予報がはずれてくれて嬉しかったことはなかった。

 朝食のバイキングも素晴らしかった。和洋折衷の色とりどりの料理を食べて日頃の栄養の偏りを補うと、いよいよお待ちかねの乗馬体験だ。
           乗馬レッスン中は撮影禁止だったので、終わってから撮ってもらった。  
 70分の初心者チャレンジコースは、馬の基本操作を練習した後、外の遊歩道を乗ってまわるというものだった。何しろ初めてなので若干の不安はあったが、レッスンを受けているうちに、それは全くの杞憂だということがわかった。
  
 初めての者にはおとなしくてしっかりした馬をあてがわれたようだ。俺の馬の名は‘トラボルタ’。一列になって前の馬の後をついていくだけなのだが、腹を蹴るとスピードが上がるし、手綱を手前にひくと止まる。たまにアブが馬にたかる時があるので、その時は手で払ってやる。脇道にそれるとすぐに草を食べようとするので、道の真ん中を歩かせるのがコツだ。
イーストを歩く三人(アキ・ケン・タム)
 パッカパッカと歩く馬にまたがるのは最高だった。
 なんて気持ちのよい。
 ずっとこうしていたい!

 ここで誰か落馬でもすれば、このホームページの恰好のネタになるところだったが、残念(?)なことに皆そつなくこなしていた。
「昼からのレッスンも申し込もうか?」
そんな話も出るほど、4人とも大満足の乗馬経験であった。
                大番狂わせの馬、ダイユウサク。
 その後、ダイユウサク(※)を観て、昼食(ウナギ丼セット)を食べて、イーストスタッドを見学した後(その様子は思いっきり、省略。)、今度はパークゴルフをした。

(※)平成3年の有馬記念で15頭中14番人気で優勝、「単勝万馬券の立て役者」として一躍脚光を浴びる。現在アエルで功労馬として繋養されている。

 アエルの地ビールが賭かっているとあって、コースに出た4人の目は真剣だった。後ろからひた迫る浦河町の地元住民グループは、フェアウェイど真ん中に打ってくる。地元住民であれば無料でコースを回れるらしく(俺達は1人500円払っている)、みんなやけに上手だった。
 ここの人たちは他に娯楽はないのだから、当然かな・・

パークゴルフのワンシーン。真剣な面持ちでカップに入れる。 一方俺達4人はというと、ある者はラフを思い切り突き進み、ある者は無難に刻みにいったり、またある者は力任せにOBを打ち込んだりしていたが、それぞれの持ち味を如何なく発揮していた。

 こうして2時間近く楽しんで、全18ホールを終えた。トータルスコアは、ケン83打・アキ84打・タム85打・Yae86打。仲良く一打差ずつであったが、俺以外の誰もが「大方の予想どおり」と頷く順位におさまってしまった。
 う〜ん、自信はあったんだけど・・・。

 終わってからレストランで勝利のアエルビールを飲むケン。本当に嬉しそうだった。
 


8月9日(水) 他の3人は馬にしかレンズを向けない変わり者だったが、唯一まともな自分は道ばたの植物にもシャッターを押しました。

 アキがハンドルを持って離そうとしない。今日は俺に運転させてくれると言ったのに・・・。まったく男同志の約束ほど当てにならないものはないとつくづく思う。

 このように、いろいろあった旅行も今日が最終日。4人とも昨日の乗馬とパークゴルフで、日に焼けて真っ黒になっていた。
 2日間宿泊したアエルともお別れで、この日はレックススタッド・静内スタリオンステーション・白井牧場・吉田牧場を見学した。

最終日(9日)昼食をとったその名も「丸太小屋」(←そんまんま。) 静内ではタムが馬のテレホンカードを4枚も買いこみ、そこのおっちゃんに「こんなに買ってくれたお客さんは初めてや」と気に入られ、「ジェイエス・スタリオンブック(馬名鑑)」(定価1,000円)を1冊サービスしてくれた。実は、この本は俺以外の3人が既に1冊ずつ買っていたのだが、せっかくのご好意。「いらんわ」とも言えず、記念に俺がいただいて帰ることになった。
 最後の吉田牧場では、テンポイントという馬の墓(!)を見に行くことが目的だった。まあ、夜行バスを使って新潟競馬場まで行くような連中の考えることなので、何があろうと今さら驚きもしない。 千歳空港近く、テンポイントの墓。
 
 そして夕方、千歳空港に到着。

 思えば3日目からは馬ばかり見てきたので、空港ロビーで大勢の人間を目にした時、とても新鮮な気がした。みやげにラベンダーのポプリやロイズのチョコレートを買って飛行機に乗り込むと、2時間弱で無事に伊丹空港に着陸。

 ターミナルを出ると余りの蒸し暑さに、一気に現実に引き戻された。
 遠くの方では雷が鳴っている。なんという雨男の威力か。これからはそのパワーで水不足の解消に貢献してほしいと言われる羽目になった。

 何はともあれ、こうして5日間の旅行は無事に終了したのである。 (終わり)


             
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